ミシンで袋を作ることに挑戦し、気づいたことについて
今回はミシンで袋を作ることに挑戦し、気づいたことについてお話をしたいと思います。学生の頃見た映画に「St. Elmo’s Fire」というものがありました。その映画は…自分の道を徐々に見つけていく、その過程を恋の行方も織り交ぜて描かれてた青春群像劇ですが、大学時代を共に過ごした男女が社会人となり自由で気ままな生活を送れた学生時代の気分がなかなか抜けず、恋愛感情も錯綜してぐちゃぐちゃとなってしまうのですが、だんだんとそれぞれの人が成長して「学生時代にいつも集まっていたパブで一杯やろうか?」と一人が言い出した時、「この店は卒業しよう。もっと落ち着いた雰囲気の店でそれも夜じゃなくて昼に会おう」という言葉が成長を象徴させた青春映画です。学生時代にこの映画を見た私は、なるほど…こんなふうに成長していくんだろうか?と何度も見返したことを思い出しました。

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出演している女優さん、男優さんがそれぞれの道を見つけて独り立ちをしていくのですが「自分は何がしたいのだろう?」とフッと思いました。農業に興味津々、物作りにも興味がある…何をしようかと考えるものの決まらず時間が過ぎました。結局、就職時に選んだのは営業職。種苗会社に挑戦し内定を頂けたものの研究職として働ける可能性は低くかなり悩んだ末、規模の大きな会社での営業職を選びました。その会社では営業という全く未知の世界で悪戦苦闘、売れないまったく売れない…でも月間目標が追いかけてくる、先輩からも実績の積み上げの声がかかる経費があったり色々な経験ができて楽しくてお得意先の皆さんにも可愛がってもらえたので楽しく過ごせたのですが何か違うなと思ってずっと違和感を持ったまま仕事をしていました。
そんなことが許される境遇にたまたまあったので…自分がしたいことはこれだと考えられて、学校に入り直して、また勉強しなおすことができたので、現在に至っています。この活動で気づけたことでやはり作業活動や農業も含めて物づくりの大切さや自分の興味が向いているのはこの方向だしもっと役に立てるのかもしれないとの思い思っています。あれ!この考えはぐるっと回って元の場所に戻ってきていない?そうなのです…気持ちは学生の頃と全く変わっていません。唖然としたことを思い出します。
先日、妹が母親から譲り受けたり新に買って持っている着物をもう着る機会がないのでどうしようかなと困っているという話を聞きました。結局、実家に持って帰ってきていたのですが、それをどうするかと母親も考えあぐねていて…売ろうかなと言っていたので、ちょっと待ってと声をかけました。しかし訪問着、振袖で数千円から数万円、紬でも5万円位がせきのやま…綺麗な着物なので何とか別の形で再生できないかなぁと思ったのです。安くとも使わないので売るのも一つの手ですが、自分の手で何とか再生できないかと考えました。小物入れを作りたいな!と思い考えました。

上糸と下糸があって縫い合わせていくということも全く知らないのにミシンを購入しました。何とか作り直して活用したいとの一心でファスナーをつけて小物入れを作ろうと思ったのです。ブラザーのコンピューターミシン23,700円で購入しました。ノートパソコンやタブレットを入れるのによく小袋を購入するのですが、それを作ることができればいいなという思いつきです。

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母親と相談して全部無駄になるとあまりにももったいないから、一つ試しで作ってみたら!との一言。裁断と再生の許可を取り付けて、帯を一つもらってそれを裁断し、ファスナーを手芸屋さんで買ってきて取り付けて作っている途中です。どんな作品になるのやら!海のものとも山のものともどんな物になるのかわからないのですが、考えて時間を見つけてあれころとすることが楽しくて仕方がありません。ここを切って、ここにこの柄が来るので、このように縫い合わせで大丈夫かな?ファスナーはこう取り付けて、こういう風に開くんだけど…あ、ここを止めないとパカッと開いてしまって中の物が落ちてくるな!とか独り言を言いながらコツコツ続けています。

仕事しつつ、休日や終業後に一心不乱で布を縫い合わせている、この時間はとっても大事でひょっとしたらこれを仕事にしても楽しかったのだろうか!?と妄想にふけっています。結局は今回の取り組みは二次産業、加えて一次産業も含めて何かを生み出すということがもともと好きなのかもしれないということに気がつきました。「St. Elmo’s Fire」の主人公たちの様に若くして気づけませんでしたが、大きく回り道をしてこの結果に至っているという感じです。25年さかのぼって小さい頃からもう一度やり直すというわけにいかないので、許された時間を物づくりにどんどん当てていきたいと思っています。また素敵な作品が無事生まれたらご紹介したいなと思っています。皆さんも物を生み出す活動に挑戦してみませんか?