人間の生活範囲の拡大と焚き火について
今回は焚き火についてお話ししたいと思います。ある冒険家の方が「人間がアフリカからヨーロッパの方へ渡りだし、アジア、ユーラシア大陸に生活範囲を広げ、シベリアからアラスカ、アメリカへとどんどんその生息域を拡大していくことができた理由は何だと思いますか?」と質問されたことを思い出します。正解は『針と糸』を手に入れて、物を体にかけるしか暖を取る方法がなかった人間が、物を縫い合わせることで被ることができるようになり、そのことで暖をしっかり取れるようになり、どんどん寒い地域にも活動範囲を広げていくことができたという話を思い出します。その質問を聞いた時の私の考えは、ナイフを作り物を切れるようになったことや火を使えるようになって焚き火ができたからとだと想像したのですが、間違いでした。火を使えるのはきっと地球上では人間だけだろうなと思ったので、冒険家の方に火の存在は影響を与えましたか?と質問がしたいなぁと思ったものです。

ウイルス感染予防のために家で過ごす時間が多くならざるを得ない日が続いています。そんな状況の中、寒さが厳しくなってくると焚き火に注目が集まっているようです。童謡の「たき火」を一緒に歌っているおばあちゃんと歌いながら「なんだか不思議だね。これを歌うと暖まるね。」と言われるので、確かにと思いうなづきました。Web上では…焚き火と言っても暖を取るだけでなく、バーベキューをするために火をおこし、落ち葉を集めて焚き火をして焼き芋を作るというのも楽しいですし、焚き火を使った色々な料理の紹介やお菓子を作ったり、焚き火に合う音楽とは何かを解説してくれたり、焚き火のできる場所、焚き火のやり方まで説明してくれています。自宅で焚き火ができるというのが興味深かったですよ!
その紹介の中でも焚き火の映像をずっと流すことで炎がメラメラと上がり、まきがパチンパチンとはぜる音をただ流すだけというサイトも人気があり、実際にに聞いてみたのですが、飽きるどころか結構長時間聞き入ってしまい心もホカホカしてくる感覚を味わえました。不思議なのですが、人は炎を眺めると気持ちが落ち着いてゆとりが生まれるといいます。心が癒されるということがあるみたいです。きっとそれを想像するので焚き火という童謡を歌うだけでホカホカとした気持ちになり、癒されているのかなぁと思いました。

人間が誕生して現在まで明かりを取ったり、温まるために焚き火はずっと利用されてきたのですが、土器を作りその中に水とどんぐりを入れてみたりして調理器具と共に調理の手段としても使われ出しました。この火が使えることによって人間の文明が更に発展してきたと言われています。ペルシャにある火を神様とする宗教や日本にも護摩業で火を崇拝すると言う教えがありますが、これも焚き火を信仰する一つではないかなと思います。
だんだんと寒さが厳しい季節になってきました。焚き火に限らず暖かい火が恋しくなってきますね。火は人を助ける反面、全てを焼き尽くしてしまう恐ろしい存在でもあります。空気が乾燥してくるので火を利用した後は十分に注意をして、しっかり消火できているかの確認は大切です。落ち葉を集めて焼き芋をする時は…焚き火が許される場所でマナーを守って楽しみましょう!














