知らない間に発した言葉で人を傷つけてしまう可能性について

今回は知らない間に発した言葉で人を傷つけてしまう可能性があるということについてお話ししたいと思います。

web上で本を探していた時に「早く絶版になってほしい#駄言辞典」という本が目に止まりました。ベストセラー第一位で書評も良く、チラッとどんな内容か見てみました。色々な言葉が書かれていて、読んだという方の感想も拝見すると概ね好評。発する言葉に気をつけなければいけないと再認識したとの感想が多く書かれていました。


早く絶版になってほしい #駄言辞典

本の中に書かれている言葉で…

例えば「え、男なのに育休を君は取るの?」「クリスマス一人ってあなた大丈夫?」「そんなに働いて子供がかわいそうでしょ!」「就活は女らしくスカートでしてみたら」「女を捨てているの?」「君は女子なのに仕事ができるね。」「いざとなったら結婚すればいいもんね。」「いいお嫁さんになるよね。」…読んでいて何とも言えない重たい気持ちになりました。

ジェンダーレスが普通に話される現在にあってこのような言葉が発せられているのかとちょっぴり驚くばかりです。言い難いのですが私も含め出生時に振り分けられた結果の「男性」と呼ばれている方は特にこの本を読むべきではないかなと感じました。

「悪気はなくても、私も気が付かないうちに相手を嫌な思いに落とし込む言葉を口走ってしまっている可能性があるのではないか?」とちょっぴり反省をしています。また、何にも考えずにパッと発した一言で周りにいる人からひんしゅくを買ったという経験のある方も多いのではないかな!とこの本を読んでいて感じました。

この本の中には人を傷つける言葉が『400以上』も載っていて、何とも言えない気分になります。少し配慮が足りなかったのではないかなと反省することしきりの様々な言葉が並んでいます。挿絵もあってドキッとします。「母親資格」なんて言葉もありましたが、私は決して褒められた父親ではありませんが「父親失格」と面と向かって言われたらどんな気分がするでしょうか?「一所懸命やっているのにな~。」とふくれっ面になるぐらいだったらまだいい方ですが、かなりしょげると思います。

女性はもっと厳しい言葉を投げつけられていると感じます。女の子を10か月間育みやっとこの世に送り出した女性に「次は男の子を産まないとね。」と夫側の家族に言われたりするのです。「結婚する・しない」「子供を産む・産まない」は本人が決められますが、無事子供を授かった人に「男の子か女の子かを選択すること、産み分けること」は不可能ではないですか!そんなことを言って何になろうかと思うのです。しかし、実際に言っている人は多いみたいです。

女性らしさに関する内容、男性らしさに言及する内容がたくさん並べられていて、辛いなぁ~と思い気分が晴れません。言いたいことも言えず生きにくい世の中になったという方もおられるかもしれませんが、私も含めてちょっとしたその言葉が偏見や差別につながっていくことを覚えておきたいと痛感しました。固定観念を払拭するのはとても難しいでしょうし、よほど心していないと変化させることはできないものだと思っています。

私もそうですが誰でも傷つきやすい部分を持っているということを肝に銘じなくてはならないと思っています。この本を作られた方の言葉で駄目の駄に言語の言で「駄言」という言葉なのですが…「女性はビジネスに向かない」のような思い込みによる発言、特に性別に基づくものがあまりにも多いと感じます。相手の能力や個性を考えないステレオタイプの発言ですが、悪気がないことが多いのです。

「駄言を生み出すのは、育ってきた環境や教育などによって植え付けられた古いステレオタイプの考え方です。どんな発言が駄言なのか、発言の何が問題なのか、世の中の常識や価値観が時代と共にどう変化していくのかを知ることで無意識の思い込みをなくし、一人ひとりの自分らしさを尊重する社会に近づけていきたい…こんな本が必要なくなり絶版となる世の中にしたい。」そんな思いでこの本を作られたとありました。納得しました!一度読んでみて、今からちょっぴり皆で反省するのも如何でしょうか!